雑記

はじめてもらったバレンタインチョコレートと毒親の話し

2017/02/16

基本的にバレンタインデーとは無縁な人生を送ってきた私ですが、一度だけ本命告白チョコレートをもらったことがあります。

小学校6年生の時、クラスでも3本の指に入るかわいい子がチョコレートをくれたんです。

 

世界が天国に変わった瞬間

当時からオタクの片鱗を見せていた冴えない私の頭に、最初に浮かんだのは疑心。

「罠じゃないのか?チョコの包みを開けたらクラス中の笑いものになるような、そんな恐ろしい罠...」

 

そんな卑屈な私の思いとは裏腹に、包みから出てきたのは、6年生が贈るには高級すぎるチョコレートとテレフォンカード。

そしてテレフォンカード(500円分)には手書きのメッセージが。

「50回telしてね♡」

 

本物だ!本物の奇跡が起きた!!

世界が天国に変わった瞬間でした。

 

夕飯を食べていたら、地獄のふたが開いた

油断するとにやけそうになる顔を必死に押さえ、平然を装いながら夕飯を食べている時に悲劇は起こりました。

同じ小学校に通っていた妹が私に向かって

「ねぇ、今日女子からチョコレートもらったんでしょ?」

この一言がきっかけで、地獄のふたが開かれました。

 

地獄の主は母親。

妹の言葉を耳にした瞬間、ビクリ!と目が見開かれた顔は、次の瞬間恐ろしいまでの微笑みが貼り付けられていました。

「へ~、どんな子からもらったの?」

私は夕飯の続きを食べるのをあきらめました。

 

そしてはじまる地獄の尋問

その後、尋問がはじまりました。

 

チョコをくれた女の子の名前、住んでいる場所、性格、クラスでの評判、成績...etc

 

私が答えを渋ると母親は豹変。

「あんたのためを思って聞いてあげてるんでしょ!!」

イヤ、それなら黙っててくれ。

 

私から情報を聞き出せないことが分かると、尋問は妹にまでおよび、家中のアルバムを集めて顔の確認までする徹底ぶり。

写真を見てかわいい子だということが分かると、今度は途端に上機嫌。

「かわいい子じゃない!あんたもこの子好きなの?好きなんでしょ??」

 

もー、勘弁してください。

あんたのような母親がいると分かったら、嫌われるどころか、たちまちいじめのターゲットになりさがることがなぜ分からない?

 

そして魔の手はチョコレートへ

尋問のあとは、証拠品の検証。

机の引き出しから無残に引っ張り出されたチョコレートと、メッセージ付きのテレフォンカード。

もらった時はあんなにうれしかったのに、今はため息が出るばかり。

 

そんな私には目もくれず、母親はチョコレートやテレフォンカードはもちろんのこと、包み紙や紙袋、賞味期限のシールにいたるまで、嬉々として吟味。

「この包み紙からすると、きっとデパートで買ったのね。チョコレートは1,000円、いや1,500円かしら。あ!テレフォンカードもついてるから2,000円はするわね。お返しはおかあさんが買ってきてあげるわよ!!」

 

もうこいつには何を言っても止まらない。

無我の境地だ、無になろう。

 

「おまえが電話してどうする!」クレイジーママ暴走

しかし無我の境地も次の一言で見事に崩れ去りました。

「テレフォンカードに『50回telしてね』って書いてあるじゃない!今すぐ電話しなさい」

今すぐ電話しなさい = 母親の前で電話しなさい

するわけねーだろ!!

 

「いやだ」と言うとさらにヒートアップ。

じゃあ、おかあさんが電話するわよ!この子のご両親にもお礼言わなきゃいけないし」

マジでこいつの頭の中はどーなってるんだ?

いや今は考えるな。

それより電話、とにかく電話を死守だ。

 

怒り狂う母親から電話を死守しながら、今日がバレンタインデーの夜だということを思い出す。

 

「ねぇ、これがバレンタインデー?人生ではじめて好きな子からチョコをもらった日??」

 

修羅場は父親が帰ってくるまで続いた。

 

再起動、母

母親が語ることの顛末(てんまつ)を「うるせーなー」という感じで聞いていた父親ですが、電話のくだりを聞いて「さすがにそれはねーだろ」と。

次の瞬間...

 

母狂乱再起動

 

怒りの矛先が父親にそれたその瞬間、オレは学校の緊急連絡簿(チョコの彼女の電話番号が載ってる)を持って退散。

とうちゃん、あとは任せた。検討を祈る。

 

収束と代償

その後母親は賛同者を求めるべく、親戚や知り合いに電話をかけまくったが、みんなに「相手の家に電話はやりすぎ」と言われた模様。

おかげでチョコの彼女への電話は思いとどまったけど、親戚中に「50回telしてね♡」が知れ渡ってしまった。

当時思春期だったオレは恥ずかしさを通り越して、心底うんざり。

聖バレンタイン様に「もうチョコレートは欲しくない」と本気で祈った。

 

チョコレートをくれた女の子には本当に申し訳ないけど、お返しもせず返事もうやむやにしたまま、小学校を卒業してそれぞれ違う中学校へ進学した。

 

毒親

これが幼少期から続く我が家のデフォルト。

バレンタインの前も後も、うちのクレイジーママはいつもこんな感じで平常運転だ。

そんなママを観察して書かれたかのような本がある。

 

『毒になる親』一生苦しむ子供 - スーザン・フォワード(著)

 

  • 子供が従わないと罰を与え続ける「神様」のような親
  • 「あなたのため」と言いながら子供を支配する親
  • 大人の役を子供に押しつける無責任な親
  • 脈絡のない怒りを爆発させるアル中の親

(Amazon『毒になる親』商品説明より引用)

 

「わー!スーザンさん。アメリカ人なのにどうしてうちのママ知ってるの??」

まさにそんな内容である。

(うちの母親は「アル中」ではありませんが、しらふで「脈略のない怒りを爆発」できる逸材です)

 

同じような幼少期を送ったみなさま。

これは、我々が奪われた時間を取り戻すために、必ず読まなければならない一冊です。

Wildschuetz / Pixabay

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