就労継続支援

就労継続支援A型の事業所を見学してきました。うつ病でも働ける職場

「就労継続支援A型事業所」とは簡単に言うと、障害を持った人が働ける場です。
身体の障害、精神の障害(含むうつ病)、どちらの障害でも利用が可能です。
(どちらかの障害に限定している事業所もあります)
 
就労継続支援はA型・B型の2つがあり、A型は事業所との間に雇用契約を結ぶ形式です。
 
もらえるお金(工賃という)は最低賃金が保障されており、仕事内容は一般的なアルバイトとほぼ同等と言われています。
 
と、ここまでが就労継続支援A型について、よく説明される内容です。
 
ただ、それ以上の詳しい説明を求めても、知っている人はほとんどいませんでした。
 
そのため、実際に就労継続支援A事業所へ見学に行き、実情を詳しく調べてきました。
 
なお、事前にこちらの記事を読むと、さらに理解しやすいと思います。
 
 
 
是非ご一読してみてください。
 
 

見学の事前準備:役所に依頼。A型は事業所が少ない

まず、役所の障害福祉課へ電話をして、
 
「就労継続支援A型事業所の見学をしたい」
 
旨を伝えます。
 
その後、まずはじめに役所で担当の方との簡単な面談がありました。
私が行った役所では、障害福祉課の保健師さんが担当としてついてくれました。
 
病状や家族構成などの簡単なヒアリングのあと、就労継続支援A型事業所の一覧を見せてもらいました。
 
私は就労継続支援B型の事業所にも見学に行きましたが、就労継続支援B型の事業所に比べて、就労継続支援A型の事業所は数がとても少なかったです。
 
自分が住んでいる市区町村内には、A型の事業所は1つしかありませんでした。
 
そのため、他の市区町村にあるA型の事業所についても教えてもらい、見学したい事業所を検討しました。
 
 
 

A型事業所の探し方

実際に探してみて感じましたが、就労継続支援A型の事業所は見つけるのが困難です。
 
もともと就労継続支援の事業所の所在地というものは、あまりオープンにされていません。
(利用者のプライバシーを配慮してだと思います)
 
加えて就労継続支援A型の事業所は、数があまりありません。
そうなると、必然的に探す方法が限られてきてしまうのです。
 
以下は、私が見つけた就労継続支援A型の事業所を探す方法です。
 
 
【市区町村の障害福祉課で探す】
障害福祉課には、最寄の事業所からのパンフレットがたくさんあります。
このパンフレットが、事業所の概要や雰囲気を一番反映している感じがしました。
ただ、全ての事業所のパンフレットが揃っているわけではないので、網羅性に欠けます。
 
また、障害福祉課には、その年度の就労継続支援の事業所を網羅している本もおいてありました。
この本は就労継続支援の事業所を探す際に役に立ちそうでした。
ただ、市販されてるものではなく、貸し出しもしていないので、じっくり検討できないのが残念なところでした。
 
 
【インターネットで探す】
就労継続支援の事業所を探す検索サイトがいくつかあります。
下記2サイトが、更新頻度も高く、使いやすかったです。
 
「WAM NET」
 
「福ナビ とうきょう福祉ナビゲーション」
 
※「福ナビ とうきょう福祉ナビゲーション」は東京近郊のみ
 
 
あとは事業所が自らサイトを立てているところもあります。
Googleで「就労継続支援A型 事業所」で検索すると結構ヒットします。
ただ、中にはすでになくなっている事業所のサイトや、更新がまったくなされていないサイトもあるので注意が必要です。
 
見学する就労継続支援A型事業所を探すため、色々試してみましたが、情報の更新度と信頼度を考えると、市区町村の障害福祉課で探すほうがおすすめです。
 
 

都心のおしゃれなIT系はハズレ。見学ができない

その後、いろいろな就労継続支援A型事業所を検討し、都心にあるIT関連の仕事をしている事業所へ見学へ行ってみることにしました。
 
パンフレットや事業所のサイトを見た感じでは
 
「かっこいい職場だな」
 
という印象でした。
都心に職場があるというのも、かっこよさ度があがった要因でした。
 
そして障害福祉課の保健師さん経由で見学をしたい旨を連絡してもらったのですが、電話をしている保健師さんの顔が見る見る曇っていき、電話が終わりました。
 
どうしたのか尋ねたところ、
 
「見学だけは受け付けていない。働く気があるならハローワークに行き、紹介状をもらって履歴書を持ってきてください」
 
と言われたとのこと。
 
いくら就労継続支援A型では雇用契約を結ぶからと言っても、見学希望を断るってあり得ないです。
障害福祉課の保健師さんも、少なからずショックを受けている様子でした。
 
その後も、都心にオフィスを構えるIT系の事業所をいくつかあたったのですが、対応は全て似たり寄ったり。
 
完全にはずれです。
 
おそらくなのですが、このような事業所はわざわざ募集を募らなくても、山ほど募集がくるのでしょう。
 
だって、
 
職場は都心のオフィス。
IT系の仕事で、自社サイトやパンフレットも洗練されてかっこいい。
サイトやパンフレットには、「ITスキルを磨こう!」的なキャッチフレーズ。
 
かっこいいですもん、応募者は集まってきますよ。
 
障害を持った人たちの
 
「普通の人たちと同じようなかっこいい仕事がしたい」
 
という欲求をたくみにくすぐる、そんな感じです。
 
私はこのような事業所が障害を持った利用者たちに、どのような形で仕事をさせているのか知りません。
 
ただ、先に書いた「見学に行きたい」という電話に対する返答を聞く限り、個々の利用者の状況・体調等を考慮する職場であるとは思えません。
 
利用者を単なる労働力として捉えている、そんな気がしてなりません。
 
単なる労働力として扱われた利用者が辞めていく。
それを補うために、かっこいい募集方法で利用者を募って補充。
 
都心にオフィスを構える、かっこいいIT系事業所。
その実体は経営優先、利用者への配慮が薄い職場。
 
全てとは言いませんが、このような傾向が垣間見えた、見学アポイントメントの体験でした。
 
 

近場の町工場はアタリ

さて、その後、日を改めて、再度見学に行く事業所を探すことにしました。
 
今回は、担当の保健師さんもなじみのある、割と近場の事業所に行って見ることにしました。
 
プリンターを修理の仕事をする事業所、とのことでした。
 
前回同様、担当の保健師さんに事業所へアポイントメントの電話をしてもらっところ、
 
「定員が埋まっていて現在応募はしていない」
 
とのこと。
ダメもとで
 
「見学だけでもさせてもらえないか?」
 
お願いしたところ、快くOKが出ました。
 
数日後、見学に行きました。
 
一言で言うと、下町の町工場といった感じです。
7~8人の職員と利用者が仕事をしていました。
 
みんなつなぎを着ていたので、誰が職員で誰が利用者かは分かりませんでした(^^;
 
事業所の説明は事務の女性がしてくれました。
 
壊れたプリンタを引き取り、修理して販売する会社で、利用者の仕事は主に修理担当。
 
開所は月~金曜日の9時~17時
そのうち週に3日、3時間以上通えれば働くことができるとのことでした。
 
あと、その事業所で働いている人は、ほとんどが「まずは体験」として事業所に通い、本人・事業所ともに大丈夫そうだ、と思えたら正式に採用という形をとっているそうです。
 
就労継続支援A型で働くには、かなり煩雑な手続きがあるのですが、「体験」で仕事をしながら、その手続きを少しずつ進めることもできるとのこと。
 
何というか、先の都心IT系の事業所など比べ物にならないほど、利用者を配慮してくれる事業所だな、という印象でした。
 
 

A型の事業所探しや見学は、役所の担当に同行してもらうのが安全

今回私は、障害福祉課の担当の方を通して、アポ取りや見学同行をしてもらいましたが、自分で事業所を探し、連絡をして、見学や面接に行くこともできるそうです。
 
ただ、今回の見学で思ったのは、
 
「一人で行くより障害福祉課の担当に同行してもらったほうが安全」
 
ということです。
 
特にA型の事業所は、他市区町村に行くことも多いため、どんな事業所か分かりません。
一人で行って、痛い目にあいそうな事業所は結構ありそうです。
 
うちの障害福祉課の担当は、他の市区町村でもアポとりから同行までしてくれた。
おそらく他の地域の障害福祉課でも同じだと思います。
 
精神疾患を患っているのですから、不安な思いや嫌な思いというものは、できるだけ避けるべきです。
 
そのために協力してくれる人たちがいるのであれば、きちんと協力していただくのが賢い選択です。
 
 

まとめ

今回の見学で分かったことは、
 
  • かっこいいウェブサイトで求人しているようなところは、経営優先で融通が利かない。
  • 町工場規模の事業所だと、利用者の事情に合わせて融通をきかせてくれる。
もちろん全ての事業所がそうだとは言いませんが、この傾向が強いことは確かです。
 
私の好みは後者の事業所です。
かっこいいオフィスで厳しい労働は性にあいません。
(もともと会社員として、そんな仕事を嫌というほどしたからでしょうね)
 
ただ、これは人によりけりだと思うんです。
 
例えば、将来一般企業への就職・再就職を目指している人であれば、ある程度厳しい環境で仕事をする方が、将来のためになります。
 
また、利用者を考慮してくれる事業所でも、仕事内容が希望したものとまったく合っていないのであれば、多少厳しい環境での仕事という選択もあると思います。
 
どちらにしても、まずは就労継続支援A型事業所を見学してみないことには、これらの検討もできません。
 
そういった意味でも、見学を断るような就労継続支援A型事業所というのは、避けたほうがよいです。
 
以上が就労継続支援A型事業所を見学して得た情報です。
 
みなさまのお役に立てれば幸いです。

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