うつ病で〇〇するには?

うつ病で生命保険に加入するには-普通より少しだけ高い「引受基準緩和型保険」

2017/06/05

通常うつ病になると、生命保険に入れなくなります。
 
うつ病になると死亡率が高くなる、というのが理由なのですが、今回はその辺りを詳しく説明していきたいと思います。
 
 

生命保険の仕組み

まずは生命保険の仕組みを見て行きましょう。
 
例えばある保険会社に、加入者(保険に入っている人)が100人いたとします。
 
すると保険会社は、その加入者100人のうち、何パーセントが死亡するかを予測し、死亡した際に支払う保険金を計算します。
 
例えば1人あたり100万円の保険金、死亡するのは3%(3人)であれば、
 
100万円 × 3人 = 300万円
 
そしてその保険金を加入者(100人)で割り、その割った金額を保険料として徴収します。
 
300万円 ÷ 100人 = 3万円
 
そして加入者100人がそれぞれ3万円(合計300万円)を持ち寄り(保険会社に預け)、誰かが死亡した時はその300万円の中から、保険金100万円を支払う。
 
実際にはもう少し複雑ですが、こうして保険会社は加入者へ滞りなく保険金を支払っています。
 
予想される保険金額(死亡率から計算) ÷ 加入者数 = 一人当たりの保険料
 
ここで非常に重要になるのが「死亡率」の予測です。
 
死亡率3%(3人)と予想していたのに、死亡率30%(30人)だったら、支払う保険金は
 
100万円 × 30人 = 3,000万円
 
当初予想していた10倍の金額、とても支払いきれません。
 
この死亡率の数値をより正確に予測するため、生命保険に入る前には、入念な健康診断、告知(病歴を聞かれる)、職業(危険度の高い仕事でないか)が行われ、死亡率が規定より高いと判断された場合は生命保険に入れない、ということが起こるわけです。
 
 

うつ病と生命保険

さて、ここからがうつ病と生命保険の話になります。
 
生命保険業界ではうつ病の死亡率は非常に高いとされています。
 
どのくらいの死亡率かまでは、分かりません(おそらく機密事項でしょう)が、一般の健康な人から徴収している保険料(先ほどの例では一人1万円でしたね)では、まかないきれないほどの保険金が必要になると予想されます。
 
う~ん、ちょっと文章が回りくどくなってきましたね。
 
つまり、うつ病のやつらを普通の生命保険に加入させちゃうと、どんどん死んじゃって、どんどん保険金支払わなければならないからムリ。
 
ということなんです。
 
公平性の観点でも問題が発生します。
 
健康な人(死亡率が低い)とうつ病の人(死亡率が高い)を同じ保険に入れるということは、健康な人の負担が高くなるということです。
(死亡率が低いのに、高い人と同じ保険料を払っているから)
 
このような理由でうつ病の人は、基本的に生命保険に入ることができなくなっています。
 
 

うつ病でも入れる保険「引受基準緩和型」

一昔前、私がうつ病になったばかりの頃は、うつ病と言っただけでどこの生命保険会社も一発でお断りされていました。
 
ただ、今はいい世の中になりました。
うつ病でも入れる生命保険があるんです。
 
「引受基準緩和型」というタイプの保険であれば、うつ病でも生命保険に入ることが可能です。
 
この「引受基準緩和型」だとどうして、うつ病でも生命保険に入ることができるのか?
 
簡単に言ってしまうと、支払う保険料が高いんですね。
 
うつ病ならではの高い死亡率、ひいてはたくさんかかる保険金を、高い保険料でまかなおう、という保険です。
 
そしてこの保険、うつ病患者限定ではありません。
 
一定条件さえクリアすれば、どんな病気の人でも加入することができるというものです。
 
例えばこんな感じです
 
  • 最近3ヶ月以内に受けた医師による検査または診察で、 入院または手術をすすめられたことはありますか?
  • 過去1年以内に、病気やケガで入院したこと、または手術をうけたことがありますか?
  • 過去5年以内に、ガン(悪性新生物および上皮新生物)または肝硬変で、入院したこと、または手術をうけたことがありますか?
 (メットライフ生命 終身保険(引受基準緩和型)より引用)
 
 
 
この3つにさえ引っかからなければ、うつ病でも生命保険に入ることができるんです。
 
皆さん、うつ病でも健康体は維持しましょうね(笑)
 
 

引受基準緩和型保険(死亡保障)

うつ病でも
 
  1. 通常より高い保険料を払う
  2. 一定の条件をクリアする
 
で基本的に生命保険に入れますが、これだけではあまりにもアバウトなので、もう少し詳しく補足説明をしていきます。
 
以下は私が実際に生命保険を相談する窓口に行き、自分が生命保険に加入した場合を試算してもらった結果をもとに、した説明です。
 
  • 種類:終身保険(引受基準緩和型)
  • 保険期間:終身
  • 払込期間:60歳
  • 保険金:200万円
  • 保険料:8,206円/月
 
簡単に説明します。
 
  • 死んだら保険金がもらえる生命保険です。
  • 死んだら200万円もらえます。
  • 保険料は60歳ですべて払い終わる契約にしました。
  • 払い終わっても保証(死んだら200万円)は一生続きます。
 
この条件で月々支払う保険料は8,206円です。
 
>1.通常より高い保険料を払う
 
ちなみに同じような条件の保険に健康体の人が入った場合は、月々の保険料は7,744円、さらにいろいろな保障が上乗せされるそうです。
 
うつ病だからといって10倍20倍といった法外な金額を払う必要はないようです。
 
あと、「引受基準緩和型」で気をつけなければならないことが、いくつかあるので挙げておきます。
 
生命保険に加入して1年間の間は、もらえる保険金が半分になります。
 
先の私の試算を例にすると、加入後1年以内に死亡した場合は、100万円の保険金しかもらえない。
2年以上経つと契約通りの200万円がもらえる。
 
という感じです。
 
また、生命保険では「高度障害」というものがあります。
 
例えば両目失明や、両腕切断等の超重度の障害のことです。
生命保険ではこの「高度障害」は通常「死亡」と同等の状態とみなされ、死亡した時にもらえる保険金をもらうことができます。
 
ところが「引受基準緩和型」では残念ながら「高度障害」になっても、保険金は支払われないことになっています。
 
あとは、貯蓄率ですね。
 
保険には大きく2種類あります。
 
「貯蓄型」と「掛け捨て型」
 
「貯蓄型」は月々保険料を支払っていくと、その一部が文字通り貯蓄されていきます。
 
なので、例えば途中で解約した場合、お金が戻ってくる。
 
なんてことがあります。
 
一方の「掛け捨て型」は貯蓄されることはありません。
支払った保険料は全て保険金の保証に充当されます。
 
そして、今回例に挙げた保険は「貯蓄型」の保険です。
 
ただし、うつ病というリスクがあるため、通常の保険に比べると、貯蓄率、つまり溜まっていくお金が結構少ないです。
 
ほかにも細々した注意はあると思いますが、大体こんなところをクリア・納得すれば、うつ病でも生命保険に入ることができます。
 
 

引受基準緩和型保険(医療保障)

先の保険は死亡保障と言って、死んだ時に保険金がもらえる保険を例に説明をしました。
 
次は、「医療保険」について、少し詳しい説明をしていきます。
 
医療保険とはその名の通り、病気やケガで入院・手術をした時に保険金がもらえる保険です。
 
こちらも基本は
 
  1. 通常より高い保険料を払う
  2. 一定の条件をクリアする
 
で加入することができます。
 
詳細をご説明するために、先ほどと同じく、私自信が加入した場合を想定して試算してもらいました。
 
医療保険は通常複数つけるもので、全て記載するとごちゃごちゃになってしまうので、簡略化した形です。
 
  • 医療保険基本:保険金5,000円/日
  • 手術特約:保険金5,000円/日
  • がん特約:保険金:50万円(一時金)
  • 先進医療特約:保険金:所定の金額
  • 保険料:9,481円/月
 
 
ちょっとややこしいですね。
 
  • まず入院すると1日5,000円保険金がもらえます。
  • 手術をするとさらに1日5,000円もらえます。
  • がんになった場合、一時金で50万円もらえます。
  • そのほか、保険証を持っていっても3割負担が適応されないような先進医療の治療を受けたときに、所定の保険金がもらえます。
 
月々の保険料は9,481円です。
 
>1.通常より高い保険料を払う
 
まったく同じ条件で健康な人が入る保険というのがないそうなので、近いもので計算してもらったところ、8,172円/月とのことです。
 
約1,000円ちょっと高い、といったところのようです。
 
こちらの医療保険の「引受基準緩和型」も、先の死亡保障同様、保険料以外にいくつか制限がありますので、挙げておきます。
 
まず、加入後1年間は、もらえる保険金が半分になります。
 
これは先の死亡保障と同様です。
 
次に「保険料払込免除」がきかない、ということです。
 
「保険料払込免除」とは、例えばがん保険に入っている人が、がんにかかった場合、それ以降のがん保険の保険料は払わなくてよい、という制度です。
 
一般の医療保険であれば、保険料払込免除がついているのですが、うつ病で医療保険に入った場合は、この「保険料払込免除」がききません。
 
あと私が個人的に心配だったのが、
 
「うつ病が再発して入院した場合にも保険金がもらえるのか?」
 
安心してください、もらえるそうです。
 
2回3回と再発した場合も、一定の要件を満たせば(何ヶ月か間隔が空く必要あり)問題ないそうです。
 
 

うつ病でも入れる保険「個人年金」

さて、このようにさまざまな条件・制約をクリアすればうつ病でも保険に入れますが、特にこのような条件をクリアしなくても入れる保険というものもあります。
 
「個人年金保険」というものです。
 
すごーく簡単に言ってしまえば、銀行の定期預金のもっと預ける期間が長くて、利率がもう少しよいバージョンの
貯金のようなものです。
 
名前は一応「保険」となっておりますが、実情は「貯金」ですので、健康かうつ病かは関係ありません。
 
貯蓄できる余裕のある人であれば誰でも入れますし、健康でもお金に余裕がなければ普通は入らないと思います。
 
一応このような保険もあるということだけ、ご紹介しておきます。
 
 

まとめ

うつ病になると保険に入れないと言われてきましたが、
 
  1. 通常より高い保険料を払う
  2. 一定の条件をクリアする
 
ことにより、うつ病でも保険に入ることができます。
 
また、今回紹介した保険は、たくさんある中の一部です。
 
今すぐに必要でなくとも、自分が今どんな保険には入れるのか?
 
保険の取り扱い窓口に聞きに行ってみても、いいかもしれません。
(無料で相談にのってくれます)



 
 

追記1。うつ病が完全に治って5年経てば普通の保険に加入できる

ところで、一度うつ病になった人が治った場合、普通の保険には入れるのか?
 
5年間、病院にも行かず、薬も飲まず、経過観察もない。
 
以上の状態で、はじめて普通の保険に入れるようになるそうです。
 
 

追記2。うつ病になる前に生命保険に入っておくのがベスト

うつ病ニなる前に入っていた保険は、うつ病になったら無効になるの?
 
そんなことはありません。
 
保険とは加入時点での健康状態で契約が締結されます。
その後うつ病になったからといって、無効になることはありません。
 
逆に言うと
 
必要な保険には健康なうちから入っておくべきだ
 
ということですね。
 
 

geralt / Pixabay

facebook

google+

-うつ病で〇〇するには?