障害年金

よい社会保険労務士の探し方-うつ病で障害年金を申請する

うつ病で障害年金を受給したい時、
社会保険労務士に申請の代行を依頼することができます。
 
ただ、社会保険労務士に依頼をする時に困るのが、
 
「どの社会保険労務士に依頼すればよいのか?」
 
ということです。
 
社会保険労務士の知り合いがいる、ということはあまりないため、ほとんどの場合、インターネットで探すことになると思います。
 
実際にインターネットで、障害年金の申請代行をしてくれる社会保険労務士を検索すると分かりますが、膨大な数の社会保険労務士事務所のサイトが出てきます。
 
こんな時、どうやって社会保険労務士を選べばいいのでしょう?
 
私も障害年金の申請を社会保険労務士に依頼した経験があります。
その時の経験を元に、よい社会保険労務士とはどのようなものかを説明していきたいと思います。
 
 

 
 
 

成功実績の高い社会保険労務士

「よい社会保険労務士とは、成功実績の高い社会保険労務士」
 
普通はそう考えると思います。
 
だって、障害認定されれば、月々かなりのお金が支給されるんですから。
 
私もそう考えました。
そしてインターネットをくまなく探し、一番実績の高そうな社会保険労務士の事務所に電話をしました。
 
 

電話の詳細

親切そうでしっかりした電話対応だったので、自分の事情や心配事を全て質問しました。
 
>うつ病で障害年金2級はもらえるのか?
「大丈夫です。充分可能性はあります」
 
>電車に乗るのもままならない状態だが、全て代行してもらえるか?
「大丈夫です。全てこちらで対応いたします」
 
>主治医に事情を説明するのも困難だが、どうすればいいか?
「主治医への事情説明にももちろん同行いたします。その際、主治医に診断書の書き方の指導も行います」
 
ん?指導??
ちょっと引っかかったので、詳しい説明を聞いてみました。
 
「医者は障害年金の専門家ではありません。障害年金の受給の確率をより上げる診断書の書き方を、私から主治医へ指導いたします」
 
これはちょっと嫌でした。
 
同行して事情を説明してもらうのは、まぁ主治医も分かってくれるでしょう。
ただ、いくら社会保険労務士とはいえ、見知らぬやつがやってきて、医者である自分に対して診断書の書き方を指導する。
 
さすがに主治医も怒るでしょう。
怒らないまでも、かなり印象悪いのは間違いありません。
何よりそれが元で、今後の治療に悪影響が出ては困ります。
 
そのへん何とかならないのか?聞いてみました。
 
「〇〇様(←私の名前)、いいですか。障害年金は一発勝負なんです。医者に遠慮して障害年金の受給を逃したら、一生後悔するのは〇〇様なんですよ」
 
つまりは強引にでも行け、と。
さらにその社会保険労務士は続けました。
 
「ではどうでしょう。私から〇〇様へ別の医者をご紹介することもできます。その医者であれば、私の指導に沿った、障害年金2級を取りやすい診断書を作成してくれます」
 
つまりは障害年金の申請のために転院しろ、と。
 
私は「検討してみる」と伝え、電話を切りました。
 
 

実績の高さの秘密

障害年金を受給できるかどうかは、ほぼ医者の診断書の内容で決まるそうです。
 
診断書に記載された症状が重ければ重いほど、受給の可能性が高くなり、また受給される金額も高くなる。
 
当然といえば当然ですよね。
そもそも障害年金というものが、
 
「症状が重くて働けない人にお金を支給する」
 
そういう制度なんですから。
 
では障害年金の受給の確率を上げるにはどうすればよいか?
 
「診断書に記載する症状をより重いものにする」
 
普通こんなことできませんよね。
医者の診断書とは、裁判の証拠にもなりうる公正さを持つからです。
 
これを強引な手段、悪質な手段で、自分の有利なものに変えようとする行為。
 
そういう行為と取ることによって、先の社会保険労務士は
 
「成功実績の高い社会保険労務士」
 
と呼ばれるようになったというわけですね。
 
 

よい社会保険労務士か?

この社会保険労務士が「よい社会保険労務士」かどうか?
 
これは人によって意見が分かれると思います。
 
「いくらきれい事を言おうが、結局金がなければ生活できないだろ」
 
この意見はもっともだと思います。
病気で働けなくなり、さらにお金が支給されないことは恐怖です。
軽々しい正義感で、それは違うなどとは言えません。
 
それでも、先の社会保険労務士は「よい社会保険労務士」とは言えない、
私はそう思います。
 
 

強引なやり方はリスクが高い

まず、やり方が強引すぎます。
これは言い換えれば、ばれやすく、またばれた時のリスクが大きすぎる、
ということです。
 
障害年金の申請の直前に転院していたら、普通おかしいと思いますよね。
都合のいい診断書は手に入るかもしれませんが、ばれたら本末転倒です。
障害年金不支給どころではありません。
しかもメインで被害を被るのは、申請者である患者自身です。
 
 

治療を犠牲にするリスク

また、強引な手段をとることにより、医者と患者の関係を悪化させる、というのもかなりのリスクです。
 
障害年金の申請が終われば、社会保険労務士はそこでおさらばです。
 
でも、依頼主である患者自身の治療はずーっと続くんです。
医者との関係が悪くなれば、治療に少なからず悪影響があるでしょう。
ましてやいい加減な診断書を書く医者のもとに転院して、その後よい治療が受けられるとはとても思えません。
 
特にうつ病患者は悪化した人間関係に非常に弱いです。
さらにそれが、治療を受ける医師との関係であればなおさらです。
 
 

成功率では決まらない

お金は確かに大切です。
特にたくさんのお金が受給できる障害年金であれば、なおさらです。
 
ただ、その後もずーっと続くうつ病の治療を犠牲にしてまで、手に入れるものではありません。
 
そもそもそういった手段を使ったからといって、必ず手に入るものでもありません。
 
最悪、障害年金も受給できず、医者との悪化した関係だけが残る可能性だってあるんです。
 
結局、障害年金の成功確率だけをあげようとして、依頼主である患者のその後を犠牲にする。
 
そういう社会保険労務士は「悪い社会保険労務士」と言っていいでしょう。
 
 

さえない社会保険労務士

その後、病院のソーシャルワーカーに事情を話したところ、以前病院にきたことがあるという、社会保険労務士の連絡先を教えてもらいました。
 
電話をしたところ、まず一度会って話しをすることになりました。
電車で1時間以上かかる遠方から、私の自宅近くまできてくれました。
 
 

手ごたえのない話し合い

第一印象は
 
「この人で本当に大丈夫かな?」
 
そんな感じでした。
挨拶もそこそこに、ぼそぼそとした口調でヒアリングがあり、病状や生活状況等、一通りの話しが終わりました。
 
私からの質問タイムです。
 
>うつ病で障害年金2級はもらえるのか?
「可能性はありますが、申請してみないと分かりません」
 
>電車に乗るのもままならない状態だが、全て代行してもらえるか?
「大丈夫です。全て対応いたします」
 
>主治医に事情を説明するのも困難だが、どうすればいいか?
「診察の際、同席します」
 
あれ?
指導とかないの?
 
聞いてみました。
 
「診断書ができあがったら、一通りの確認はします。不備があれば、主治医に確認を取ります」
 
なんかこれはこれで心配な感じです。
障害年金がもらえなかったら、私、実際やばかったので。
 
 

決め手は「結果」

で、心配なことを一気に質問しました。
 
>2級もらうのに、やっておいた方がいいこととかあるんですか?
健康診断とかして他にも悪いところを見つけたら、重い症状とみなされるとか。
あと、やっちゃいけないこととかあるんですか?
買い物とか掃除とか、散歩とかもリハビリでやってるんですけど。
こんなことができるなら、2級じゃないとかなりそうなら、
申請終わるまで止めたほうがいいですか??
 
それまで、ぼそぼそと質問に答えていた社会保険労務士が、若干難しい顔をして話し始めました。
 
「〇〇さん(←私の名前)、障害年金というのは「結果」なんですよ」
 
え?結果??
結果ってなに??
 
「障害年金を「目的」で何かをしたりしなかったり、というものではありません。あくまで申請者の状態を判断した「結果」として等級が出るだけです」
 
あ。。。
 
その場で代行申請をお願いしました。
 
 

よい社会保険労務士

その後、その社会保険労務士と何度か話しましたが、診断書の内容を見て、大体この程度なら何級になる、ということは知っていたそうです。
 
また、診断書の内容が、明らかに症状とかけ離れていた場合は、医者に確認するということはあるそうです。
 
ただ、そんなことって、言ってみればオマケみたいなものなんですよね。
 
本来、社会保険労務士の仕事とは、
 
「依頼主に代わって障害年金の申請を代行すること」
 
「依頼主である患者の状態が、正確に「結果」(等級)に反映される手続きをすること」
 
この2つだけなんです。
 
そして、「よい社会保険労務士」とは、この2つのことをきちんとこなし、なおかつ余計なこと(成功率UPのための裏技もろもろ)をしない。
 
そういう社会保険労務士のことです。
 
いろいろな裏技や力技があることは知っていても、
最終的にはそれが依頼者である患者に少なからぬリスクを与えるため、
あえて使わない、儲かるかもしれないけど使わない、そういうことです。
 
これに加えて親切(余計なこととは違う)なら、言うことなし、です。
 
  • 障害年金は「結果」であるということを教えてくれる親切
  • 代行を依頼するかどうかも決めてないのに、遠方から離しをしにきてくれる親切
 
頼りない雰囲気や、ぼそぼそとした口調など、補って余りあり過ぎます。
 
 

まとめ

障害年金の申請代行をしてもらう社会保険労務士を探す時は、できるだけ直接会って話しをしてください。
 
成功率を上げるためのインチキや強引な手段を使うのは論外。
一発勝負、早く申請しないと、と不安を煽るのもやめたほうがいいです。
 
社会保険労務士、本来の仕事をする人を選べば間違いありません。
 
障害年金の審査結果は操作できないもの(若干のおまけはあるかも?)を頭に入れておけば、きちんとした社会保険労務士は選べます。
 
私たちの最終目標は、一生障害年金にすがって生きていくことではありません。
うつ病から回復し、健康に働けるようになることです。
 
それまでのお手伝いさんとして、障害年金を上手に使いたいですね。

PeteLinforth / Pixabay

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